バスの中で話すのは迷惑?

バスの席が離れているのにもかかわらず、手話で話すのはうるさい、迷惑だという趣旨の意見を見かけました。なるほど、僕はそこまで考えが至りませんでしたが、そういう見方もあるのか、と思いました。僕はときどきやってしまいます。

それでは電車で向かい合わせに座って話すのはどうでしょう。混雑具合によるかなぁ。結局こういうのって音声と同じで明確な線引きがあるわけじゃないですし、 受け取り方も人それぞれです。

 

音声だろうと手話だろうと「え、もっと近くにきなよ…」という距離はあるわけで。

駅のホームで2m離れたまま音声で会話を続けるのはかなり違和感がありますが、手話だとまぁオッケーです。しかし10m離れていたらろう者同士でも近づくのが普通でしょう。

音声の場合は周りの音に左右される部分もあるので、

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満天の星空。

私たち以外は誰もいない。息を吐いたそばから霜になる、

そんな微かな音も聞こえてくる気がした。

 

「私ね…」

「うん」

「退職届、出してきた」

「リカコ…」

ああやっぱり。リカコは決めていたのだ。決めた上で私を呼び出したのだ。

どうして私たちは上手くいかないのだろう。

ただ自分自身に嘘をつくことなく、誰も傷つけることなくひっそりと生きていきたいだけなのに。


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こういうシチュエーションなら2m離れて会話を続けても良いですよね(最後のモノローグ要る?)。

図書館のなかで限りなく音を立てないように手話で話したとして、周りの方はうるさいと思うのでしょうか。思うでしょうね。

うるさい、煩わしいと感じる理由は音だけに非ず。

 

結局のところ、話をしても良いとされる距離が聴者のそれと比べて長いのです。

聴者としてはNGだけどろう者は気にしない距離。それがバスの車内程度の距離なんじゃないですかね。

別に僕は聴者はろう者の「距離感」を理解すべきとも思わないし、ろう者に対して聴者に配慮するべきと言いたいわけではありません。まぁお互い好きにしたらいいんじゃないですかね笑

会話をするのに妥当とされる距離に差があることはお互いに知っていて良いような気もしますけど。