電話リレーサービスの時給って?

電話リレーサービスの通訳って時給が2000円くらいと聞きました。

この業界で仕事している人のなかではまぁ上位ですね。おそらく手話業界の人材にある程度動きが見られたのではないでしょうか。実際僕の周りでそこそこ手話ができる人は結構アルバイトしています。

 

確かに時給2000円ならフルタイムだと2000円*8時間*20日*12ヶ月で年収384万です。この金額をどうとらえるかは様々でしょうが、少なくとも手話業界では悪くない収入です。それにフルタイムじゃなくてもスポットで入れるわけだし、おそらく自宅からも可能なのでしょうし、いいですよね。僕も登録するか・・?笑

 

総務省という錦の御旗を掲げていることもあり、大量の雇用とそれに応える予算も潤沢にある。領収書や明細書をしっかりご覧になる方はご存知の通り、国民が所有する電話番号ひとつにつき毎月1円ずつ徴収しておりますし、電話リレーサービスの利用者からもお金をとっています。高いけど。

実際問題として、人材が電話リレーサービスに取られてしまって困っているという話もちらほら聞きます。確かに地域の通訳なんて下手したら時給1,500円ですし、今後はそういった仕事が淘汰されてしまうかもしれませんよね。

 

当然ですけど、この流れで行くと次はオンライン手話通訳だと思うんですよ。スマホさえ持っていればいつでも通訳を頼めるという状況になる。さらに人の手を借りずとも・・AIによる手話通訳もいずれ実用化されるでしょう。もちろんこちらは来年とかそういうレベルの話ではないと思いますが、いつかはたどり着くはず。手話通訳の未来は暗いです。

ただ、AIによる手話通訳はとにもかくにも解析するための動画データが大量に必要になります。某外資系の方から話を聞いたのですが、AIに手話を覚えてもらうための動画データをスムーズに集めるため、いわゆる関連団体に協力を依頼しても、あまり対応してくれないとのことです。自分たちを脅かす存在だと思われているのかな・・とこぼしていました。まぁそうでしょうね笑

その方も協力を拒まれる状況に対して、それでも技術の発達は止まることはありませんからねえ〜とドライにおっしゃっていましたが、傍で聞いていてもこの思想はウェットな手話業界には受け入れられないだろうなと思いました。良い悪いではなくて技術屋さんと福祉の現場で一緒にろう運動をしてきた人間とでは価値観が違いすぎる。LINEやZOOM、あとはGoogleが本気を出せば手話の動画データなんてうなるほど手に入るのでしょうが、そう簡単な話でもないのかな。

 

とはいえ、“Technology will always win”とインテルの方が言った通り、いずれはその時が来るでしょう。それまでに若い業界人(?)は自分の立ち位置をどうするのか考えないとですね。もちろん手話一本で食っていこうという聴者はそれほど多くはないと思うのですが、自分たちが不要になるのかもしれないという意識を持てるかが問われそうです。新しい技術を否定するだけではなく、ある程度世の流れに乗っていたほうが上手く立ち回れる気がしますけど。

 

 

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まだ増えてる

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