令和にまつわるエトセトラ

元号の発表後、ちょこちょこニュースでも手話が取り上げられていました。

「令和」の発表で手話通訳が「めいわ」と訳した上にワイプが重なるという悲劇が起きたのと、「令和」の手話が発表されたからです。

 

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手話通訳について。

要は打ち合わせ不足。残念ですがホスト側はその程度の温度だったのでしょう。まぁ手話通訳おいとけばいいや、と。いかんせん注目度の高いトピックだったせいで通訳が悪目立ちしてしまいましたが、依頼側が非協力的であれば当然あれくらいのミスは起こります。

本来通訳のタスクは聞こえた情報を選別して伝えるだけ(その選別が一番難しいんだけど)ですから、聞き取りにくかったときは「聞き取りにくくてわからなかった」と言うのだってOKなハズです。今回のシーンでは無理ですが・・。

 

若干脱線しますけど、だいたい我々だって普段耳に入ってくる言葉をそこまで一生懸命聴きませんよね。

僕だって皆さんだって、例え上司が話していたとしても、重要なポイントは聴きますけど流し聞きする部分もあるじゃないですか。もちろん話者側だって適当に話したり力を入れたりとメリハリつけているのですからお互い様です。

通訳の場にもよりますが、手話通訳は常に話す内容に100%コミットするんだ! という気合の入ったスタンスの方をチラホラ見ます。まぁもちろんひとつの正しい方法だと思いますがそういう方が通訳パートナーになったりするとある程度合わせなきゃならないのでプレッシャーがきついんですよね・・僕が適当すぎるだけですね。すみません。

 

話を戻します。

仮になんの情報もない状態で「やべぇよく聞こえなかった、めいわ・・か・・?」って思ったら指文字出さずに笑顔で元号を指すのもアリですよね。つか僕だったらそうします。常に自分の耳に自信がないので。そして元号はワイプで隠れて阿鼻叫喚、と(ダメじゃん)。

ともあれ打ち合わせなしはダメ、ゼッタイ。



「令和」の手話について。

「平成」の手話はおそらくシンプルに漢字からとったもので、誰かが作ったのかはわかりませんが、自然発生的に使われるようになったとしても信じられる表現でした。今回は明らかに「作りました!」というか「作ってやりました(ドヤァ」という感じなのでどうだろうなぁ〜広まるかなぁ〜でも元号なんていう普段使わない言葉をわざわざ「こっちの手話のほうが令和っぽくね?」となるかは疑問です。なんだかんだで定着するのかも。

 

ただ発音しづらい手話なので、動きは多少変わるのかもしれません。

そもそも手のひらを上に向けてまっすぐ前方に動かす、という動きが手話にはない気がするんですよね。まぁこの辺は専門じゃないので思いつきですが。

「新しい」とか「差し上げる」みたいな手話は上下の動きがあるしなぁ・・「地震」や「新潟」は前後の動きがあるし。あ、「スキー」はあてはまるか。でも「スキー」は手のかたちが変化しないからなぁ。

手話を決めている人たちは意味を重視して決めている印象がありますが、発音のしやすさってどれくらい考慮しているのでしょうね。