障害年金はずっと貰えるの?

65歳までに夫婦で2000万円必要だ、という文書が流れてみなさん盛り上がっておりますが、いかがお過ごしでしょうか。いやもうその話もそろそろ風化してきましたかね。もともとの話も年金だけだと月に5万足りなくなるから1年で60万必要、95歳まで生きる場合はそれが30年・・ということで60万×30年で1800万というわりと雑な計算です。

 

この文書の正確性とか、どれくらい実態に即しているかとかはとりあえずおいといて、ろう者のみなさんはご安心ください。障害基礎年金と福祉手当で年間115万円もらえるので、65歳までに45年間×115万で5175万円もノーリスクでもらえます。ここから2000万を捻出するのは楽勝ですね! いやいや、俺もう使っちゃったよ、貯金ないよとアラフォーのあなたも大丈夫。40歳から25年間でもこれから貯金すれば2875万円はたまります。

 

そもそも2000万必要だっていう話ですけど、1000万あれば3%の配当もらえば月3万くらい入りますから充分逃げ切れますよ。3%だったらトヨタなりJTなりNTTなりでいくつか分散して適当に買っていればいけるんじゃないかと思いますが・・。

まあとりあえず今55歳くらいの人までは何も考えなくて大丈夫だと思います。

さらにさらに、前にも書きましたが若いうちから年金を使わず運用に回していけば・・

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これでキミも富裕層だ!

こうなります。

いや、パンチのある金額ですよね。これひとり分ですよ?

ろう夫婦だったらもう・・

 

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と、夢はどこまでも広がりますが、この少子高齢化のなかで果たして年金はこれからももらい続けることは可能なのでしょうか。ほとんどのろう者が受給している障害年金は障害基礎年金ですが、その財源はきちんと確保されているのか?

国民年金全体に関しては給付開始が60歳から65歳へと延びさらに70歳から・・となる可能性はありますし、給付される金額が減らされる可能性もあると思われます。事実、年額にしたら数百円の違いですが、障害基礎年金も昨年度より削減されているのです。

障害年金受給者も2%ほど毎年増えているということは、いずれはこの制度にもメスが入ることは考えられると思います。

 

平成30年度における障害基礎年金の受給者の世帯収入中央値は171万円とのことでした。

これはろう者の感覚からすればかなり低い値のハズです。

そして厚生労働省の統計を見ればわかるのですが、

「障害等級別でどれくらい収入があるか」という統計はあっても、
「障害別でどれくらい収入があるか」という統計はありません。

というか、ちょっと調べたくらいでは見つかりませんでした。どこかにあるのかなぁ。今後も探してはみますけど。

 

生まれつき聞こえず、ろう学校に通っているろう者の場合、多くは障害等級で言えば1級か2級です。3級も少しはいるかな。僕の周り(手話をメインのコミュニケーション手段としている人)だと4級以下はほぼ見たことないですね。

 

ちなみに他の障害における2級の要件(?)はいろいろありますが、たとえば肢体不自由というカテゴリであれば、

体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの

と、なかなか就労という意味ではハードルが高いものもあります。また、重度の知的ないしは精神障害をお持ちの方も就労においてはかなり厳しい状況だと思われます。

あくまで比較的、ですがろう者は就労しやすい障害だと思います。結果として収入も高めになる。しかし統計的にはあくまで等級でしか判断されないので、障害の重さに比例して収入が落ちていくという、まぁ想定内の結果が得られるだけです。

なぜ障害別にしないのかは理解に苦しみますが、この部分にスポットライトがあたったとしたら、聴覚障害者に対する年金支給要件は修正があってもまったく驚きはないですね。

または障害の種別関係なく、収入に対してより細かく支給額が決定されるとか。僕ならこっちにするな。障害種別ごとに基準変えるの大変だもん。

所得300万以下は現行のまま、400万以下で80%、500万以下で60%といった具合に。値は適当ですよ。念のため。

 

さあみんな、今のうちに運用だ!(目ぐるぐる)