続・ろう者と障害者年金

前回は独身ろう者を想定した内容を話しましたが、今回は子どもが生まれるとどうなるか? という話をしていきます。
そう、支給額が増えるのです。子どもひとりあたり年額22万が加算され、これは子どもが18歳になるまで支給され続けます。子ども手当よりも手厚い。
さらに東京都在住であれば児童育成手当も追加されるので馬鹿にならない額になるのです。

+++

☆モデルケース

東京都在住のろう夫婦(夫年収400万・妻専業主婦)
子どもはふたりでそれぞれ4歳,1歳

手取り(夫):3,200,000円(ざっくり)
手取り(妻):0円

障害基礎年金(夫):974,125円
障害基礎年金(妻):974,125円
子の加算(夫):448,600円
子の加算(妻):448,600円

児童手当:300,000円
児童育成手当:324,000円

※子の加算、児童育成手当はふたり分です

+++

収入合計額は6,669,450円。驚きの結果ですよね。
手取りで670万ですよ!? 毎月55万入ってくる!
年収帯で言えば800万円くらいの生活が可能です。奥さんも働けば世帯年収1000万は難しくないですね。
赤文字の部分が障害者「だから」もらえる手当です。合計すると驚愕の3,169,450円
いや、これは、はっきり言ってかなり手厚いように思います。

 

このサンプル通り、ろう同士がカップルになるのはまぁ一般的です。
手話をあまり使わない難聴の方が周りにいないのでどうだかわかりませんが、いわゆるろう学校を卒業して手話を使っているろう者の場合はろう者同士で結婚というパターンが多いように思います。なのでそんなに特殊な事例じゃないんじゃないかなぁ。


この金額はセーフティネットとして機能するのも大きいです。極端な話、仕事がブラック企業でどうしようもなければ辞めればいいんです。それでも月25万は入ってくる。
もちろんその他に失業手当ももらえる。ろう者に転職が多い(これも僕が知る範囲でしかないですが)のは偶然ではないと思いますよ。